最近センターで投げている人の中で、両手投げの人が増えています。
先日見たPBAの動画で、ジュニア・チャンピオン戦の決勝に出てきた子は二人とも両手投げでした。

PBAで両手投げと言えば、ジェイソン・ベルモンテでしょう。
彼は、「両手投げの世界一」と言っても過言ではないでしょう。
それだけの実績を残しており、現在でもトッププロの一人です。

PBAでは他にも、オスク・パレーマ、アンソニー・シモンセン、ジェスパー・スベンソン、カイル・トゥループなど、優勝実績のある多くの両手投げプレイヤーが活躍しています。

日本ではまだ実績は少ないですが、両手投げプロも増えてきています。女子プロもいます。

ボウリングは”再現性”のスポーツです。
いかにロボットのように同じ動作を繰り返してできるかといことが重要で、それがアベレージに反映されるのですが、再現性だけではPBAのトッププロにはなれません。
そこにはボールの強さが必要になります。
ボールの強さとは、スピードと回転の高さです。高速かつ高回転のボールの方がストライクになる可能性が高いからです。

高回転という点では、明らかに両手投げが有利です。
ではスピードという点ではどうでしょうか。
「両手投げはスピードを上げにくい」という話をよく聞きます。
・ボールを両手で抱えていてはスムーズに歩きにくい
・片手で大きくスイングした方がスイングスピードでボールの速度も上げやすい
ということが言えるので、スピードに関しては片手投げの方が有利と言えます。

しかし実際にYoutubeでPBAの動画を見ると、J・ベルモンテは他の片手投げボウラーに勝るとも劣らないスピードを出しています。
私なりに分析すると、彼のアプローチを見てみると、1歩目と2歩目はゆっくり歩いていますが、3歩目と4歩目は素早く走るように加速しています。
そして両手で強くボールを押し出しています。
この二つの動作によって、ボールのスピードを上げていると思います。

最初の”再現性”に関しても、片手で大きくバックスイングするのと両手で小さくスイングするのでは、理論的にも両手投げの方が再現性を高くできると思います。

再現性とボールの強さの両方を高いレベルで実現しているので、PBAで両手投げのプレイヤーが数多く活躍しているのだと思います。

なので、”勝つボウリング”の極めは両手投げかもしれませんが、”美しいボウリング”の極めは違うと思います。
私は、”美しくて強いボウリング”を目指します!