皆さんは、ボールを投げて戻ってきたボールに付いているオイルの跡に注視されていますか?
私は毎回確認しています。
オイルの筋が指穴から近いところから徐々に角度が変わりながら複数付いていることが分かります。

単純に言えば、筋の数が多いほど回転数が多く、筋の角度の変化が大きいほど大きく曲がっているということです。

この筋のことをRolling Track(ローリングトラック)と言います。
特に最初の筋(ファーストトラック)が指穴からどれくらい離れているかによって、その人の投げ方(リリースのし方)がある程度分かります。

また、ドリルレイアウトの基準となるPAPも、このファーストトラックから決まるので、重要な要素です。
PAP

ローダウンに挑戦する前のリフタンで投げていた頃の私は、所謂「Low Trackプレイヤー」でした。
確固たる基準は無いと思いますが、あるボールメーカーの資料によると、PAPの数値(おそらく上図のL1値)が4-1/2”以下の人を言うそうです。
このファーストトラックの位置が指穴に近くなるほど、Low Track→Medium Track→High Trackということになります。
そして、High TrackになるほどPAPの数値も大きくなります。

Low Trackプレイヤーのことを「スピナー」とも言います。
私も初心の頃、スピナーで悩んだ時期がありました。
程度にもよるのですが、完全なスピナーだと、ボールがコマのように回りながら進んで行きます。
UFOボールとか言われる、わざとこういう投げ方をする人もいます。(台湾に多い)
ピンに当たってからピンをかき混ぜて多く倒すと考えられているらしいですが、ボール自体は曲がらず直進します。
初心の人に多いのですが、ボールを回転させて曲げようとする意識が、手を横に回しているオーバーターンという動作になり、スピナーになってしまいます。
ボールは横に回すのではなく、縦に転がさなければ曲がらない、ということを知る必要があります。

初心者の指導で、「リリース後に握手をする」ということがよく言われます。これはリフタンの基本動作だからだと思います。
私はメカテクを着けて投げたことが無いので、正確には分かりませんが、メカテクの人は最初から最後まで握手で、ターンはしない投げ方だと理解しています。

単純には、リリースの際に、手のひらを上に向けて離せばHigh Trackになります。
リリースの際の手のひらの向き(角度)の違いで、Trackが変わり、ボールの回転軸(チルト)が変わります。
トッププロのようにわざとリリースを変えられれば別ですが、我々は同じリリースさえ安定して出来ないのですから、どうしてもバラつきます。
だから私はいつも帰ってきたボールの跡を確認します。
自分では手のひらを上に向けて投げているつもりでも、ボールの重さに負けて角度が付くと思われ、そのボールのウェイトバランスやドリルレイアウトの違いによってもリリースの角度が変わっているのではないか、とも思っています。

タイトルのように、以前の私のPAPは4”~4-1/2”くらいだったのですが、最近は明らかにHigh Track傾向に変わってきているので、先日行きつけのセンターのメンテナンスマンに測定してもらいました。
そうしたら、5-1/8でした。

今持っているボールは全て、以前のPAPを基準としてドリルしてもらっているので、当初意図したレイアウトから変化していることになり、ボールの動きも変わっていることになります。
実際にオイル跡を見て気づいていたことですが、フレア幅が狭くなっており、これはCA値が大きくなってしまったからではないかと考えています。

当然ですが、次からは現在のPAPを基準にしてドリルしてもらう必要があります。
やはり、PAPは時々測定し直した方が良いと思います。